FUSION360の機能「ENGRAVE」のプログラム、加工方法を紹介します。
加工の際は専用ビットとφ6(ER11)コレットを購入する必要があります。
彫刻加工 ENGRAVE
彫刻を英語に訳すと、一般的には金属・石・木などに彫って造形物を作る場合に使うSculpture(スカルプチャー)となります。
対して表面に文字や文様を刻む場合は「Engraving」です。
FUSION360にはEngrave機能が標準搭載されており、形状を選択してパスを作成するという至って簡単に文字彫刻ができます。
Engrave(彫り込み)加工はV字型の刃物に特化した加工です。
全ての輪郭パスをV形状の刃物のパスで計算します。NCファイルやシュミレーションを見るとよくわかります。
YouTubeにも動画投稿してますのでよければご参考までにご視聴ください。
FUSION360 ENGRAVEプログラム作成
今回もYouTubeで公開している動画を基にプログラム作成方法を説明していきます。
いつものように素材寸法を入力していきます。
幅102x縦150x厚み10
テキストモードで文字を入力します。明朝体とゴシック体とを組み合わせ。
製造に切り替え、設定の新しいセットアップで原点を設定。ストック「0」に修正。
ここまでは前回と同様です。
工具を登録
先端60°のビットを登録します。
Amazonで購入しました。
このビットはホームセンターでは売っていません。
バラ売りはしてないようです。
シャンクがφ6になるのでコレットが別途必要となります。
「直径」、「軸径」、「先端径」、「全長」、「ホルダー下の長さ」、「首下長」、「刃長」、「テーパ―角度」、「内包角」を入力します。
重要なのは「先端径=0」「テーパー角度=30°(片角)」くらいです。(先端数ミリしか使用しないので)
承認を押して次へ進みます。
「2D」の「彫り込み」「Engrave」
文字をブロック毎に選択してから「2D」の「彫り込み」を選択します。
切削条件を入力していきます。
先程登録した工具を選択して、主軸回転速度、ランプ、切削送り数値を入力。
早すぎるとビビりが発生したり、工具、切削物の破損につながりますが、遅すぎても時間が掛かるだけですので、最終的にはシュミレーション時に加工時間を見ながら修正したりします。
回転数や、切削送りを入力すると、周速度、一刃あたりの数値の値は自動で変更されます。
高さを入力します。
トップ高さは「0」、「ボトム」は「-2mm」
ボトムをそのままにしておくと、「-8mm」くらいまで行ってしまいますのでご注意を。
複数深さは「0.5mm」とします。
これで1回の切り込みが「0.5mm」で計4回の切り込みとなります。
シュミレーションで確認
特にゴシック体の端の方は独特なパスとなっています。
加工時間は約20分くらいだったと思います。
以上です。